趣味でドローンを始めたいと思ったら!登録・免許・申請・規制について解説!

テレビやYouTubeなどドローンで撮影した映像を見たときに、自分でも撮影できたらなと思ったことはありませんか?

自分で気軽にドローン撮影ができれば映像の幅も広がりますよね。

趣味や映像制作のための撮影に幅広く使用されているドローンですが、どこでも自由にドローンを飛行させることができないということは、ニュース等で見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事ではドローンを始めてみたいと思った方に対して、気になる規制や申請の必要有無をご紹介し、最初の1台を手にするために必要な情報について解説しています。

目次

ドローンはどういうものが含まれるのか

正確には、「ドローン」とは、無線で遠隔操作できる小型の無人航空機のことを言います。

この場合、ドローン(マルチコプター)、ラジコン機、農薬散布用ヘリコプター等がドローンに該当します。

重量100g以上の機体については「無人航空機」の扱いとなっており、飛行許可承認申請手続きを含む、航空法の規制対象になっています。
しかし、100g未満の機体については、無人航空機ではなく「模型航空機」に分類されますので規制対象外になります。

ドローンを始めるために必要な申請は?

ドローンの機体の重量によって必要な申請は変わります。

重量が100g以上あるドローンの場合

「登録申請」と「リモートID機能の搭載」が必須になります。

重量100g以上のドローンを飛ばすには、機体の「登録申請」と「リモートID機器の搭載」が義務となります。

登録申請とは、機体情報(種類、製造者、型式、製造番号など)と所有者・使用者情報(氏名、名称、住所など)を登録することです。この登録が完了すると登録記号が発行され、機体に表示することが必要となります。

リモートID機能とは、ドローンの機体の識別情報(製造番号、登録記号、位置、速度など)を事前に登録し、その識別情報を電波で発信することにより、離れた場所からでも「どんな機体が飛行しているか」を認識できるようにする機能のことです。

趣味としてドローンを始めてみたい場合でも、機体重量が100g以上のドローンを使用したい場合は、この2つの対応が必要となります。

各手続きは国土交通省のサイトから登録手続きを行うことができます。申請には1機体あたり890円〜2,400円の手数料が必要になります。

ドローンの登録については国土交通省のHPより可能です。

重量が100g未満の小型ドローンの場合

機体の登録申請やリモートID機器の搭載が不要になります。

趣味としてや子供用のトイドローンとしても多く販売されており、気軽にドローンを楽しめます。自宅で遊び用として利用を考えている場合は100g未満の小型ドローンの購入がおすすめです。

申請が不要なので手軽に楽しむことができる点が大きなメリットです。

ただし、100g未満の重量のドローンでも、空港等周辺で飛行させる場合や、高い高度で飛行したい場合は、「航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為」として、航空法の規制を受け、飛行の許可等が必要となる可能性がありますので注意してください。

飛行場所や飛行方法によっても事前に申請は必要?

ドローンの飛行場所によっては事前に飛行許可申請が必要となる場所が存在します。

飛行許可申請が必要な場所は指定されています。それ以外の安全な場所であれば、ドローン飛行に関しては事前に申請することなくドローンを楽しむことができます!

安心してドローン飛行を楽しんでくださいね!人口集中地区に関しては国土交通省のHPで確認できますので事前に確認するようにしてみてください!

ただし、下記に示す特定飛行に該当する場所でドローン飛行をする必要がある場合は、事前に国土交通省へ飛行許可申請を行い、許可を得る必要があります。
また、夜間飛行や荷物運搬などの飛行方法にも、下記の図に該当する場合は飛行承認申請が必要になりますので注意しましょう。

・特定飛行に該当する飛行
以下の空域を飛行する場合、飛行許可申請が必要です。

出典:国土交通省 特定飛行に該当する飛行

※空港等の周辺、150m以上の空域、人口集中地区(DID)上空の飛行許可(包括許可含む)があっても、緊急用務空域を飛行させることはできません。下記の場所でもドローン規制対象となりますので注意してください。

  • 国の重要な施設等の周辺( 国会議事堂、首相官邸、危機管理行政機関、最高裁判所、皇居・御所、政党事務所など)
  • 外国公館の周辺
  • 防衛関係施設の周辺
  • 原子力事業所の周辺

下記の方法で飛行を行う場合には、飛行承認申請が必要になります。

出典:国土交通省 特定飛行に該当する飛行

無人航空機の飛行形態については、リスクに応じて3つのカテゴリーに分類されており、該当するカテゴリーに応じて手続きの内容が変わってきますので、該当する場合は事前に国土交通省のサイトで確認し、申請が必要になります。
詳しくは国土交通省のHPで確認しましょう。

ドローン飛行に免許は必要?

結論から申し上げますと、事前申請が不要な場所や事前承認が不要の飛行方法の場合であれば、ドローン飛行させる場合には、免許(技能証明書)は必要ありません。

ドローン免許というワードも出てくることがありますが、多くは民間団体が発行している独自のライセンスです。

現在、「無人航空機操縦者技能証明書」というものが国土交通省から発行されています。

この技能証明書は、無人航空機を飛行させるのに必要な技能(知識及び能力)を有することを証明する国家資格制度になっておりますが、基本的には飛行許可申請や、飛行承認申請が必要となるドローン飛行を行う場合に必要な技能証明書となっております。

無人航空機操縦者技能証明書の取得は、ドローン飛行において必須事項ではありません。

そのため、特に事前申請が必要とならない飛行方法で楽しむ場合には、この無人航空機操縦者技能証明書がなくてもドローン飛行が可能ですので安心してください。

大きく3種類に分けられるドローン

ここまでが、ドローンを始めるために事前に必要な情報となります。
次からは、各目的に応じてどのようなドローンを選べばよいかについて解説します。

重量100g未満で登録不要の小型ドローン

100g未満の小型ドローンは、主に遊ぶことを目的としたタイプのドローンが多いです。

メリット
  • 登録申請が不要
  • カバーがあるものが多く、安全な設計
  • 操作が簡単で子供にも扱いやすい
  • 安価
メリット
  • 風の影響を受けやすい
  • 長時間飛行が難しい
  • カメラの画質が悪い、もしくはカメラがついていない。

100g未満のため、登録申請が不要な点は大きなメリットです。

小型ドローンは室内での飛行を想定して製造されているものが多いため、安全に飛行ができる設計のタイプが多く、怪我のリスクも最小限に抑えることができます。

また、子供や初心者が操作するケースが多く、操作方法が比較的単純に作られており、簡単な操作でドローンを飛行させることができます。価格も安いものが多いので、子供へのプレゼントや、趣味として気軽に始めてみるには最適です。

ただし、小型ドローンは本体が小さいため、風の影響を受けやすくなります。屋外で風が強い場合は飛行が難しかったり、バッテリーもコンパクトなため、長時間の飛行は難しいものが多いです。また、カメラ付きのドローンでも高画質なタイプは少なく、写真や動画の質にはあまり期待できません。

高性能カメラを搭載した中型ドローン

本格的な撮影を目的としてドローンの購入を検討している場合は、高性能カメラを搭載したハイスペックな中型ドローンがおすすめです。

メリット
  • 動画や写真にインパクトが出せる
  • 画質が非常に良い
  • 空撮コストを抑えられる
  • 低空・狭所でも撮影が可能
メリット
  • 登録申請、リモートID機能の搭載が必要
  • 操作になれる必要がある
  • ドローンが高額なものが多い

高機能なカメラを搭載しているドローンは価格が高額なものが多くなってしまいますが、その分ドローンの機能の選択肢が広がります。

高画質なカメラを搭載しているタイプや、通信距離が長いタイプ、飛行時間が長いものなど、小型のドローンでは撮影できないような景色も楽しむことが可能になります。そのため、テレビなどでも多く利用されていたり、YouTubeでも利用している方が多くいます。とくに撮影が好きな方は、ドローンで撮影することで撮影の幅が広がります。

ただし本体重量が100gを超えるため、ドローンを飛行させるために、機体登録やリモートID機能の搭載が必要となります。また操作に慣れることも必要で、ドローンも高額なものが多くなってきます。

災害や点検などに使用されている産業用ドローン

農業や建設業などの分野でもドローンは活用されています。農薬の散布、災害時などに人が侵入できない場所を撮影、点検や測量目的など多くの場面でドローンが使用されています。

高度な自律操縦システムを搭載して高度な飛行制御が可能であったり、設定したエリアを自律飛行させた配達への利用などで活躍しています。

ドローンの選び方

ドローンを選ぶ基準について

趣味としての撮影利用や遊びとしての利用、本格的な撮影をしたいなど、ドローンの利用方法によって選び方は変わってきます。また、飛行する環境に応じて飛行時間を考慮する必要があります。

ドローンの使用目的がドローンの選び方に直結しますので、使用目的や使用環境が決まっていますと、ドローンを選択しやすくなります。

使用方法などがはっきりとは決まってないがドローンを楽しんでみたいという方は、まずは安価な小型ドローンから始めてみることがおすすめです。

初期費用が抑えられ、利用方法が明確になったタイミングで本格的なドローン購入を検討することができます。

すでに使用方法が決まっている場合は、下記の項目を参考にドローンを選んでみて下さい。

本格的なドローンを選ぶための確認項目

  • 飛行時間
  • カメラ画質
  • 自動追尾機能の有無
  • 障害物検知や落下防止機能の有無
  • 自動ホバリングが可能なGPS機能(あればうれしい機能①)
  • 自動帰還機能の有無(あればうれしい機能②)

飛行時間

ドローンは、商品によって飛行時間が大きく異なります。使用目的に合わせてドローンを選択することが重要です。

おすすめは、一つのバッテリーで30分以上飛ばせるタイプのドローンです。飛行時間だけでなく、設定変更、現地での飛行準備や撮影対応などでもバッテリーは消費します。何度も撮影をやり直すことがあったりすると、30分はあっという間に終了します。必ず予備バッテリーも用意して、なるべく30分以上飛行が可能なタイプが撮影時には余裕をもって楽しめます。

カメラ画質

本格的な空撮を目的としてドローンを購入する場合は、フルHDの解像度以上に対応しているタイプがおすすめですが、最近では4K撮影ができるタイプを求めるケースも多くなってきています。

4K/30fpsでの撮影ができればとてもきれいな映像を残すことが可能になり、空撮の映像にも迫力が増します。ドローンで撮影した映像は今までにない感動を与えることができますので、ぜひカメラ画質にもこだわってみてください。

自動追尾機能

自動追尾機能を有しているドローンであれば、設定した被写体を自動で認識し動きに合わせて追尾することが可能になります。

自分で操縦することなく、被写体のスピードに合わせて自動で追いかけて撮影できるので、スムーズで見てる方にもみやすい映像が撮れます。

障害物検知や落下防止機能の有無

「障害物検知機能」や「落下防止機能」を備えていれば安心して操作できます。障害物検知機能は、タイプによって方向が限定されているものや、前方と後方や上下などをカバーできるタイプまで幅広いです。

自動ホバリング可能なGPS機能(あればうれしい機能①)

GPS機能を搭載したドローンであれば、自動ホバリングや自律飛行が可能となり操作がしやすくなるため便利です。ホバリングとは、ドローンを空中で静止させる操作のことです。自律飛行では、あらかじめ設定したルートに沿って自動で飛行する機能のことです。

自動帰還機能(あればうれしい機能②)

自動帰還機能を備えているドローンであれば、ドローンを見失った場合や終了したい際に、ボタン操作で帰還させたり、緊急時にはドローンが自動的に戻ってくるため、ドローンを紛失するリスクを軽減することが可能になります。

ドローンの人気メーカー


2006年に設立されたDJIは、ドローンだけでなく、アクションカメラやスマホ用のスタビライザーでも人気のメーカーです。ドローンの分野では高いシェアを占めています。

GFORCE(ジーフォース)
GFORCEは、リーズナブルな価格帯のドローンが多く人気があります。初めてドローンの購入を検討される方に特に人気です。

おすすめのドローン

操作が不安な場合はドローンスクール講習も受講可能

初めてドローンを購入する方や、ドローンの操縦やスキルに不安がある方は、スクール講習の受講もおすすめです。

ドローンスクールによっては、卒業時に座学と実技の試験に通過することで、民間資格を取得できるスクールもあります。民間資格を取得すると、ドローン操縦士として仕事を探す際に便利となる場合があり、資格取得を目的にドローンスクールに通う方もいらっしゃいます。

特にビジネスシーンでドローンを使う場合には、安全性を高めるためにも講習の受講を検討するケースが多いです。

趣味としてドローンを始めてみよう

趣味で空撮を楽しめるドローンを利用することで、今までは撮影不可だったものが撮影することが可能となるため、撮影する楽しみの幅が広がります。高画質な映像が撮影できるドローンや、自動追尾できるタイプ、自動帰還機能によって安全に使用できるタイプなど、希望に合わせてさまざまな商品の中から選ぶことができます。

使用される目的や方法に合わせて、多くのドローンの中から機能を比較して購入を検討してみてください。

購入後はきっと新たな世界が広がるはずです!

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